職員倫理網領

前文

社会福祉法人常徳会 児童養護施設 興正学園は、本施設を構成する施設長及び職員が、建園の精神である「自信教人信」を永遠不変の運営の基本とし、子どもの最善の利益の追求、地域社会の福祉推進を図ることを誓い、ここに倫理綱領を定める。

1基本的人権の尊重・人間としての尊厳の尊重

子どもの国籍、年齢、性別、信教、家族の背景、入所理由や障がいの有無等に関わらず、子どもをひとりの人間として、その尊厳を尊重する。

2最善の利益の追求

子ども一人ひとりの最善の利益を第一に考え、施設及び地域での生活を通して、子どもの自立および自己実現のためにたゆまぬ努力を続ける。

3子どもの権利擁護

子どもの権利に関する条約を遵守すると共に、子ども一人ひとりの成長発達を保障し、いかなる差別・虐待・人権侵害を行なわず、その権利を擁護する。

4一人ひとりへの適切な援助

子どもが本来持っている力を十分に発揮できるよう、職員は科学的な根拠を基本とする適切なアセスメントを行い、プログラムを作成し、子どもの個性に合わせた適切な援助を展開する。また定期的に援助内容を評価し、援助に反映させていく。

5自己決定・主体性の尊重

子ども一人ひとりが、権利の主体者であることを確認し、共に暮らすなかで、子どもたちが自分で判断し決定する場所と機会を保障し、その夢や希望の実現を積極的に支援する。

6自己実現・自立支援に向けた支援

子どもの個性を正しく理解、認識し、その持てる可能性を充分発揮できるよう、子どもたち自らが選択、決定したことを最大限尊重し、その自立に向けた積極的な支援・援助に努める。

7不適切な関わりや差別の禁止

子どもに対しての高圧的・乱暴な言動、からかい、無視、セクシャルハラスメントなど、子どもの成長にとって不適切な関わりを一切行わない。また、いかなる場合においても、体罰及び心理的な苦痛を伴う罰や行為は一切排除する。

8個人情報の保護

子ども、保護者等のプライバシーの保護、秘密の保持、財産の適切な管理には十分に配慮し、利用者の信頼を失う行為は一切行わない。

9家族関係の尊重

子どもと保護者等の置かれた状況や意向を受け止め、親子関係の継続と改善または回復に努めつつ、信頼関係のもと、保護者とともに子どもの早期家庭復帰を目指す。

10第三者評価事業導入ならびに苦情処理

職員は、公正、適切に実施された、第三者評価機関による評価結果を真摯に受け止め、福祉サービスの向上に努める。また子ども、保護者等からの苦情には、興正学園子どもの権利擁護委員会を活用し、誠実に解決するよう努める。

11安全・安心なサービスの提供

職員は、職場におけるチームワークをもとに、子どもに安全、安心、良質なサービスを提供するために日々の実践を検証し、子ども、保護者等の意見を取り入れ、サービスに反映していく。

12施設運営の透明性確保

職員は、公共性・公益性を求められる職務に携わるものとしての自覚を持ち、関係法令等を遵守し、施設運営の透明性を確保するとともに、施設運営のすべてにおいて説明責任を果たす。

13職員の社会的責任

職員は、自らの社会的使命を自覚し、地域や関係機関との連携を大切にするとともに、専門的知識、技術の向上を目指して、日々研鑽に努め、責任ある社会人として社会に貢献するよう努める。

14職員の責務

職員は自らの職務が公共性、専門性を有することを常に自覚し、自らの人権感覚や倫理観を高め、維持し、日常の子どもの支援にあたる。また時代のニーズに即した研修や研究の場を最大限に利用して、常に健全で活力ある施設運営を積極的に参画する。