幼稚園年中のAくんは、ひとつ年上のBくんに憧れています。しかし、遊びについていけなくて、時々邪魔にされて小突かれたりもします。
そんな時のAくんに母親は、「嫌な時は嫌だと言ってごらん、自分の気持ちを伝えないとBくんにもわかってもらえないよ」といつも伝えました。何度もそんなやりとりが続いたある日、Aくんは「僕のノートにBくんが落書きしたから、お返ししたらBくん笑ってた」と初めて自分の気持ちを相手にぶつけて、意外とスムーズに楽しく関われたことを驚いていました。
子どもが自分自身の課題に向き合った時、親は歯がゆく思いながらも辛抱強く励まし、背後からエールを送り続けることしかできないのかもしれません。子どもが試行錯誤しながらも次の扉を開けるのを信じて見守っていきたいものです。